そんな結婚、あるワケないじゃん!
「そう言えばね……」


羽田が作った朝ご飯を食べながら話し始めた。


「リカさん、犬飼いたいって言ってた。ペソの面倒を見てもらったのもその練習みたいな感じ。ペソと一緒に居て癒された…って、動物がいると気持ちが優しくなるわね…って話してたよ」


「朝からその話かよ…」


不機嫌そうに羽田が呟く。


「リカさん、もう早見さんの奥さんだよ?そんなに神経尖らせなくてもいいじゃん」


ズズズ…と味噌汁啜った。
それを眺めながら反論される。


「だから、気に入らないんだろう。犬飼いだしたら接点増えるじゃねーか」


「私、早見さんのこと何とも思ってないよ」


「嘘つけ!寝言で『ステキ』って言ってたぞ!」


「えっ⁉︎ ホントに⁉︎ …じゃあきっと仕事が捌け過ぎてたのがステキに見えたんだね!速かったんだよ〜!パソコンキー打つのが!」


こんなだったの…と真似する。
呆れる様な視線を向け、羽田は「バカバカしい」とご飯をパクついた。



「ねぇねぇ、そう言えばさ……」


「ん……?」


私の切ったお漬物が繋がってるのを見て唖然としてる。


「昨夜、私に何か言ってなかった?」


「何かって?」


「うん……あの……」



言い出しにくいなぁ。
なんて言えばいいだろ。



「つまり……その……」


「…あっ!やっと切れた!」


切り離されたお漬物に喜ぶ。
もう少し上手くなれよ…って、余計なお世話だっつーの!


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