strange
ママってこんなに心配性だったっけ?

慧がママの肩に手を置いて、


「大丈夫だよ」


そう言って家に入って行った。


そういえば慧は、もっとレベルの高い3駅向こうのS高が第一志望だったのに。

どうして私と同じ高校に入ったんだろう。

でも、うちの高校にも特進クラスが3クラスあるから大学受験で困ることはないのだろうけど。

慧の成績だとS高は確実ってずっと言われていたのに。


階段を上りながらぐるぐると考えていると、早くも着替えた慧が降りてくる。


「早くない?」

驚く私を不満そうに眺める。


「沙良が遅いんじゃん?母さん、腹減ったぁ」

階段を駆け下りて行った。

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