strange
家に入ると、慧がリビングのソファでママに傷の手当てをしてもらってる。


痛がる慧に、

「男の子でしょ」

と、笑うママ。


リビングのドア越しに2人を見ていると、なんだか2人を遠くに感じる…


私だけが知らない真実は、何?

ねぇ、慧。
ねぇ、ママ…

失くした記憶の中に、一体何があるの?

私は、何を信じればいいの?

それとも、それが私のためなの?

でも…聞けない。
知るのが怖い。

忘れなければならないことだったとしたら…

知ることで何かが壊れてしまうとしたら…

聞けない、今はまだ…

怖い。
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