strange
便箋を開くと、そこにはどこか見覚えのある右上がりの癖字がならんでいた。


『メリークリスマス

手紙とか柄じゃないけど、ここはあえて残る物を贈りたかったんだ。

沙良が隣にいてくれるだけで、いつだって勇気や元気をもらえてる。

沙良を自転車に乗せて走る役目はずっと俺だったらいいなって思ってるよ。
あ、大人になったら車に乗るのか?その時は助手席に(笑)

いつもありがとう、沙良。

慧 』


慧がこの手紙くれたことなんかあったのかな…

でも、愛おしくて恋しくてたまらない。

そんな思いにかられて、私は便箋を抱きしめた。
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