Fiore Zattera

一番の親友に心配をかけて生きてきた。

「新菜にお見合いさせられる前までには結婚しようと思ってるよ」

「近所のおばちゃんみたいに言わないでくれる?」

「実緒のお迎えは良いの?」

腕時計を見て尋ねる。新菜は肩を竦めて温かい日本茶を飲む。

「今日は旦那さまのお母さんが行ってくれるの」

「新菜のところは姑問題なさそうで良いね」

「もう新しい子にわくわくしてて、旦那さまより働いてくれてる」

新菜のお腹は大きくなっている。今日から産休をとれたらしい。
優しいお母さんの顔をしている新菜。



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