Fiore Zattera
そんなこと言った……気がする。
バイトに明け暮れていた。遊ぶことより勉強よりお金を家に入れるというのは、最優先事項だった。
周りの女子みたいに、誰と付き合うだの誰が好きだの誰とキスしただの、興味はなかった。
「『じゃあ、もし余裕が出来たら結婚してよ』つったら、『じゃあ25までに貰い手がなかったら』って」
「あ、なんか、思い出した気がする」
「ってことで、貰いにきた」
「……は?」
頭がふわふわしてきた。
泊めてくださいって言われた時並の衝撃なんですけど。
酔いが回ってきたのかも。