Fiore Zattera
今度同期女と料理長に相談して、グレ男を一人でランチに入れてもらえるか聞いてみよう。
きっともう大丈夫だ。
「この前の彼氏、大丈夫だったんすか」
「え」
「雪の日、こっちすげー睨んでた彼氏さん」
「睨んでた?」
確かにあの日幸は不機嫌だったけれど、それは新情報。
「あの優等生がね」
「迎えに来るってことは、一緒に住んでるんすか」
「んー、同棲は解消したところ」
え、と眉を顰めるグレ男。そんな顔をするのは目に見えていた。
「もしかして別れたんすか」
「お前、もう少しデリカシーを持てよ」
『で、別れたの?』