ボットウーマン!
教室のドアの前に立つ。一年間で一番好きな瞬間。私は深く人と付き合わない人間だが、色んなタイプの人に出会うのが好きだ。だから教師という職についたと言っても過言ではない。
ガラッとドアを開けると一瞬の沈黙…からの
「うぇぇぇーーーーーい!」
という男子生徒の歓声と共に止まっていたサウンドが再生される。
この学校には若い女性の先生は私と渚しかおらず(といっても二人も立派なアラサーである)先生の年齢層の高い学校で、渚は非常勤講師で担任を持たず、二十代で担任を持っているのは私だけで、男子生徒からは少なからず人気があると自負している。渚には負けるが。
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