ボットウーマン!
「では、新学期の実力テストします!」
いきなり嫌なものをチラつかせて流れを変える。はぁー?というクラスからのブーイングをよそに手早く問題を配る。
「では、はじめ。」
ピラピラと問題用紙を広げる音と共に、シャーペンが走る。それが続くのもつかの間で、二十分もしないうちにシャーペンの音はほとんど聞こえなくなった。みんな机に突っ伏したり、隣の席の生徒にちょっかい出したり、鏡を出して髪型を整えたり…
明莉が勤める学校はこういう学校だ。偏差値的に言うと半分以下の生徒が通う学校で、大学進学率よりも短大、専門学校、就職が圧倒的に多い。
< 15 / 36 >

この作品をシェア

pagetop