先生は私の旦那様
稀美果は頭の中で色々想像していたようで、なぜ大きなベットが1つあるだけなのか分かったようだ。


「うるせーな何を騒いでるんだ!?」


稀美果があたふたとしているといつの間にか直寿が2階に上がって来ていた。


「だ、だってベットが1つしかないじゃん!!」


「夫婦なら1つで良いだろ?」


イヤイヤ良くない!良くないです!!
私、まだキスもした事ないバージンだし、バージンをあげる人は本当に好きになった人にあげるって決めてる。会ったばかりの人に私の大切なバージンを挙げれない。


稀美果は胸を手で隠すように腕を組んだ。


「無い頭で余計な事考えてないでさっさと風呂入って寝ろ! 俺はやる事があるから書斎に居る。」


稀美果はお風呂の準備をすると大好きな薔薇の入浴剤を入れそして稀美果はバスタブに浸かるとバラの香りに包まれた。


『無い頭で……』と言われたがやっぱり考えてしまう。
どう考えてもベットが1つという事は一緒に寝ると言う事だよね。どうしたらいいの?…


「あぁダメだ! 考えても何も良い考えが浮かばない。あいつより先に寝てしまおう。まさか寝てる女を襲ったりしないだろう? たぶん……」


稀美果はお風呂を出ると直寿に声を掛けること無くベットと入った。
しかし稀美果は直寿の事が気になってしまい寝付くことが出来なかった。


その時寝室のドアが開いた。


稀美果は目を瞑り寝たふりをする。
だんだんと直寿の足音がベットまで近づいてくる。


ど、どうしよう?



するとベットが軋み… そして直寿の手が稀美果の頭に触れる。
稀美果の鼓動は活き良いよく鳴り響き直寿に聞こえてしまうのではないかと心配する。


落ち着け…落ち着け…
もし何かしたら噛み付いてタマタマを蹴っ飛ばしてやる!



すると直寿は「おやすみ。ゆっくり休むんだよ。」と言って寝室を出て行った。


え?………


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