先生は私の旦那様
碧達と別れ家に帰って来ると疲れたようであくびが出た。

「稀美果、疲れたみたいだね？夕飯はお寿司でも取ろうか？」

「うん…ごめんね。直寿のほうが運転して疲れてるのに食事作ってあげれなくて…買い物してないから。」

直寿は出前を嫌がる。と、言うより贅沢をしない人なのだ。何も無くて白いご飯とお味噌汁だけでも、

『家族で食べる温かいご飯は何よりものご馳走だよ』と、直寿は言う。

私も両親が仕事で忙しくひとりで食事をしてる時どんなに豪華なご馳走食べても何かが足りなく心から美味しいと思えなかった。でも、今は愛する人と一緒に食べれる事が何よりもの贅沢なんだと思う。

だから…

「しじみのお吸い物作るね！」

冷蔵庫から冷凍してあるしじみを取り出す。以前八重さんにアサリやしじを冷凍してから使うと旨みが倍増すると教えてもらってから冷凍してあるのだ。

「有難う。稀美果は良い奥さんだよ。」


食事を済ませた後、尚樹達に貰った封筒を思い出し鞄から取り出す。


「ねぇなんだろうね？」


ソファーに座ってる直寿に渡し、稀美果も直寿の隣に座る。
直寿は首を傾げて封筒を開けると中からは沢山の写真が出てきた。それは今回の旅行の写真だった。
私と碧が一緒に笑顔で写ってるものやお弁当を食べてる物、直寿と３人で写ってる物もある。


「そう言えば尚樹やたらスマホいじってたね？写真を撮ってくれてたんだぁ？」

「それにしても沢山あるな？　ん？…」

直寿が眉を下げ苦微笑する。

「どうしたの？」


直寿がほらっと見せてくれたのは直寿が絶叫マシンよホワイトサイクロンに乗って気分が悪くなってベンチで休んでる写真。私が直寿にキスをしてる所を撮ってものだった。


「えっー！？ ウソー！！」

「やられたな？」と直寿は笑う。


その他にも私と直寿が一緒にいる所を隠し撮りしたであろう写真が沢山あった。






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