先生は私の旦那様
日曜日の昼には稀美果の熱も下がり、祖母に二人揃って来るように言われ、直寿と稀美果は母屋を訪ねていた。


なんの話だろう?……


祖母と両親をまえに稀美果は緊張していた。
初めに口を切ったのは父だった。


「稀美果、お前には今まで煩い事は言わずに来たが、これからはそんな訳には行かないな! 連絡もしないで遅くまで遊び歩くなど何を考えているんだ!? 直寿君にこんなに迷惑をかけて分かっているのか?!」


いつも優しく穏やかな父が今は、顔を歪める稀美果を怒っている。稀美果はこんな父を見たのは初めてだった。


「ごめんなさい…軽率な行動でした。」


「これからは門限を決める。19時には帰るように」


「え?…そんなぁ……」


勿論、今回の事は私が悪いんだけど19時だなんて…
でも、直寿に迷惑を掛けたのは事実だから何も言えない。


「直寿君、稀美果の事では迷惑を掛けた事この通りお詫びする。」


父は直寿に頭を下げ話を続けた。


「また学園の件では直寿君のお陰で存続できるようになった。なんとお礼を行ったら良いか… お父上にも改めてお礼に伺わせて貰うよ。」


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