先生は私の旦那様
昨夜は全然眠れなかった…
稀美果は自分の席に座り窓から校庭を見て考え事をしていた。


どうして隠すんだろう… 隠すって事はやましいからだよね……

「そりゃーそうでしょう!やましいから隠すんじゃない!」

え?

「で、何を隠してるの?」


いつの間にか席に着いていた碧に聞かれた。
稀美果は考えていた事を無意識に口に出していたようだった。


「えっ?あっちょっと…昨日韓国ドラマ見ててね…」

「え?昨日韓国ドラマなんてやってた?」


教室にはまだ人もまばらだったので稀美果は碧に聞いてみる事にした。


「うっうん!…夜中にやってた…… ねぇ碧…夫婦なのに結婚してから一度もエッチしないって有るのかな? その旦那さん他の女の人と外で抱き合っている所を奥さんの知人に見られてるんだけど、それを知らない旦那さんは偶然会った友人と食事に行ったって言うの…」

「夫婦なのにエッチしないって有り得ないでしょう?! 旦那が女と一緒に居た事を隠すのは浮気でしょうよ! ってか抱き合ってる時点で間違いないでしょう? 仕方なく仕事の関係とか親や親戚に言われて結婚したけど本当は別に好きな人がいたって話ドラマではよくある話じゃん!」

「そぅだね……」


直寿は私と仕方なく結婚したの?……
やっぱり政略結婚だったの?……
私が愛してるって言ったら直寿も愛してるって言ってくれたのに……
お互いに愛してたから結婚したんだと私は思ってたのに…… 直寿は違ったの?……
私を愛してるって言ったのは嘘だったの?……












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