先生は私の旦那様
日比野さんから直寿が美味しそうに私の作ったお弁当を食べて居たって聞いてとても嬉しいかった。
でも…ここでも直寿が女性と抱き合って居たって聞いて言葉を失う。


「友達の話だと抱きついてた人がお弁当の彼女って感じじゃ無いらしくて… もし黒木先生が二股かけてるなら許せないし、私はお弁当の彼女を応援します!」


「……………ぁりが……」

「え?」

「ううん…私もお弁当の彼女を応援したいなぁ…」



日比野さんありがとう…
直寿に女性が抱きついていた… 直寿と女性が抱き合っていた… いろんな噂がある。
少しの言葉の違いでニュアンスが違ってくる。
でも私は直寿が好き…
その女性がどんな人なのか分からないけど直寿を手放したくない。


集計も終わり壁に掛かる時計を見るともう直ぐ19時になるところだった。


「大変!」と慌てて日比野さんと戸締まりをする。

「じゃー私、部室の鍵を職員室に返してから帰るから、日比野さん気をつけて帰ってね!」

「はーい、お疲れ様でした。」


職員室に入ると残ってる先生達は少なく直寿の姿も無かった。


直寿帰ったのかな?…
私も早く帰らないと夕飯の支度遅くなっちゃう。


稀美果は放送部の顧問の木村先生に声をかける。

「先生、部室の鍵です。」と放送室と部室の鍵を渡す。

「あら?円成寺さんまだ居たの?気をつけて帰りなさいね!」

「はい、失礼します」と職員室を後にした。


19時を過ぎると運動部の練習も終わる為グランドのライトも消される。
稀美果は校門の外灯を頼りに足早に校庭へと向かう。

校門前には車が止まっていて稀美果が校門へ近付くとその車から女性が降りてきた。


「円成寺稀美果さん?」








< 42 / 119 >

この作品をシェア

pagetop