先生は私の旦那様
直寿にワンピースを買ってもらい店員さんにショップバックに入れて貰うと直寿はそのショップバックを持ってくれる。
そして次に入ったショップはジュエリーショップ。
ペアーリングやネックレスにピアス、まるで宝石箱の中に入ってしまった様だった。


「ぅわー素敵!」

キラキラと眩しいくらいに輝きを見せる宝石達。どれも素敵なデザインで見てるだけで私を幸せな気分にしてしまう。


「稀美果はどれが良い? ペアーリングは付けれないし… あっこれ見せてもらえますか?」

直寿はガラスケースの中を指差す。


店員さんに出して貰ったのはクラウントップが付いたネックレス。
直寿はネックレスを稀美果の胸元につけてガラスケースの上に置かれた鏡越しに微笑む。


「お姫様はティアラを無くしてしまわれたから、お姫様如何ですか? とてもお似合いだと思いますが?」


勿論ティアラを無くした訳ではない。直寿は稀美果がさっき女の子にティアラの飾りの付いたヘヤピンを挙げたことを言っているのだ。


「もぅ…ばか……」稀美果は顔を赤く染め俯く。

「エンゲージリングは普段付けれないし、マリッジリングはその日が来る時に買うとして、これなら普段も付けていられるだろ?」


エンゲージリングは直寿から素敵過ぎる物を貰っているが凄すぎてとても普段着けれる物では無い。ましてや学校になど着けていけない。

マリッジリングは私が卒業して結婚式を挙げるその時に買おうと話しているのだ。


「さっき洋服買って貰ったばかりだよ…良いの?」

「普段頑張ってくれてる稀美果へご褒美だよ!チュッ」


直寿は店員さんが目の前に居るのに気にもせず稀美果の頬にチュッとキスをする。


「なっ直寿!……」稀美果は再び顔を赤くする。


店員さんにも「仲が宜しいですね?羨ましいわ」と微笑まれてしまった。








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