先生は私の旦那様
今日は朝から初めてな事ばかりで本当に直寿には驚きと戸惑いをさせられ大変だったけどとっては嬉しい一日だった。
お父様が嬉しい事が有ると『盆と正月が一度に来たようだ』と言って喜ぶのが分かる気がする。

チェックインを済ませると係の人に案内されたお部屋はゆったりとした造りの風情あふれる和室と広々としたツインベッドルームからなる部屋で窓からは伊勢湾が見渡せて素敵なお部屋。ふたりだけでは勿体無いお部屋だった。

係の人に『露天風呂も自慢なんですよ是非食事の前に如何ですか?』と薦められた。


「稀美果、折角だから食事の前に露天風呂入って来ようか?」

「あっうん…私、その前に売店覗いて来ても良い?」

「ん?土産なら明日で良くないか?」

「お土産じゃなくて、私…下着の替え持って来てないから…売店に売って無いかな?」

「着替えなら持ってきてるぞ。ほら!」


直寿は鞄の中から稀美果の下着を出して両手でパンティを広げて見せる。


「…なっなお…と……」

稀美果は真っ赤になって固まってしまった。

「稀美果こんなの持っていたんだな? 俺見たこと無かったな?」


直寿は料理だけじゃなくて掃除や洗濯物を取り込んだりと家事には積極的に協力してくれる。

だが、いくら洗濯物を手伝ってくれる直寿でも今まで一度も使った事の無い下着なのだから見たことがなくても不思議てはない。

それは以前、碧と一緒に買った稀美果の勝負下着だった。

たがその頃はもう直寿と結婚して居たしそういう事は全くもって無かった訳で使う機会が無いままクローゼットに仕舞っておいたのである。




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