先生は私の旦那様
お昼になり「稀美果、屋上行く?」と碧から声が掛かる。



「うん!先行っててパン買ってから行くから」と稀美果は売店へ向かった。



売店へ行くと波瀬川尚樹も居てパンを買うとふたり一緒に屋上へと向かった。







今日は朝から天気も良く屋上は気持ち良い。



碧はお弁当の唐揚げを頬張り「稀美果珍しいね!お弁当無いなんて」と言う。



「うん…今朝寝坊しちゃって…」稀美果は苦笑しパンをかじる。



「稀美果の玉子焼き楽しみにしてるんだから寝坊するなよな!」と波瀬川尚樹が言う。



「私は波瀬川君の為にお弁当作ってるんじゃありません!!それによく言うよ!自分だって寝坊して遅刻したくせに!」稀美果は波瀬川尚樹を睨む。



「俺はセーフだったもんねーまだ藤田来てなかったから遅刻にはならなかったんだ!」



藤田とは1組の先生で波瀬川尚樹の担任である。



「えーずるい!私なんて今週1週間ひとりで教室の掃除だよ…」



「ぅわー厳しいな?今週からテスト週間で部活も休みになるのに1人居残りか?まぁ頑張れ!」



波瀬川尚樹は慰めるでもなく笑って喜んでいる。



「でも、黒木って稀美果に厳しいよね?テスト週間だっつうのに!」と碧が言う。



「でしょ!早く帰ってテスト勉強しなくちゃいけないのに…だから碧付き合ってよ!」と碧に泣きつく。



「だーめ!遅刻して来る稀美果が悪い!それに手伝うと私まで黒木に目付けられるもん!私だって早く帰って少しでもテスト勉強しないとやばいし!稀美果は頭良いからそれ位のハンデあっても平気じゃん!」



そんなハンデって…… 























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