先生は私の旦那様

稀美果は部活動を終え帰宅するために昇降口で靴を履き替え校庭へ出る。

運動部の練習も終わったようで校庭の手洗い場で汗を流すように頭から水をかぶって気持ち良さそうにしている男子生徒がいる。

どんなに暑くてもああゆう事は流石に女子には出来ないだろう。

稀美果はそんな男子が羨ましく思う。


「稀美果帰るのか？俺も帰るからちょっと待ってろよ！」と言い稀美果の返事も聞かないで波瀬川尚樹は部室に走って行った。



一緒に帰ることろをまた直寿は見られたら困るんだけど…



ほれから直ぐに波瀬川尚樹は鞄をもって戻って来た。



すると「あぁあー尚樹が羨ましいよ！まさか円成寺がねぇ…尚樹、両思いだからって襲うなよ！」とサッカー部の木村君が楽しそうに笑う。



両思い？…



波瀬川尚樹は顔を赤くしてうるせー！と言い「稀美果行こう」と言って校門へと歩き出す。






いつもよく喋る波瀬川尚樹がふたりきっりになった途端全く喋らなくなった。






波瀬川君どうしたんだろう…

なんだか居心地が悪いなぁ…

早く分かれて帰りたい…






駅前まで来ると稀美果が口火を切る。



「じゃまた明日ね！バイバイ」



稀美果はバスで波瀬川尚樹は電車で通っている。







「稀美果、家まで送って行く」



波瀬川尚樹はぶっきらぼうに言うものの照れているのか顔が赤く稀美果とは目を合わせずにいる。



えっ？

いや！それは困る…

もし直寿と鉢合わせでもしたらマズイ！



家まで送ると言う波瀬川尚樹の申し出を稀美果は何度も断ったが彼は聞き入れてくれず結局家の近くまで送って貰う事にした。