変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
グーーーッ


「……っ!」

私のお腹は正直で、その存在をアピールした。

「…ぶはっ、はは……美咲はお腹が減ってるんだね。よし、鰻、好きだったよな?食べれそう?」

コクンと頷く。恥ずかしくて、駿の方を見る事が出来ない。


駿が、スマホで電話を架け始めた。

「……はい、部屋番号は605号です。よろしく」

電話を切ると、駿はニッコリ笑って、

「美咲、30分以内に来てくれるって。それまで我慢だ。耐えろ」

「クスッ…駿ってば……子どもじゃないんだから、そのくらい待てますよ?」



それから、うな重の出前を受け取り、駿と二人で食べた。

昔みたいに、たわいも無い話をして、時々笑った。


「さっきの奴が、美咲の想い人なのか?」

穏やかに話してた駿が、急に険しい顔をした。

「ううん、違うの。矢野さんとは、時々一緒にご飯を作って食べてたの。今日は、私の顔色が悪いからって、ご飯を食べようって言ってくれただけ」

「付き合ってるのか?」






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