変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
あれ?何か温かいな。

この懐かしい感じ、知ってる…



私は、どうしたんだっけ…

そうだ。疲れて眠くなって、何かぐちゃぐちゃになって……


甘い香り…


「……っん、…」

ゆっくりと目を開けると、書棚にズラッと並んだ専門書や小説、ライトグレーの掛け布団。

少し重みを感じる方へ目をやれば、ふわふわの明るめの髪色、柔らかな巻き毛……

「…や…のさ…ん?」


私の声に反応した矢野さんが、ガバッと顔を上げる。

「美咲!」

ぎゅうぎゅうと、布団ごと私を抱きしめた。






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