変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
「矢野さん、早かったんですね」

「ん。メールもらった時には、ここに向かってたからな。早く来て良かった」

一旦、言葉を切って、駿の方をチラッと見る。

「じゃ、荷物を運ぼうか。
では、葉山常務、台車は後ほどお持ちします」



駿の貸してくれた台車のおかげで、段ボールは、すぐに積み終わり、矢野さんのマンションへ向かった。




「台車、助かったね」

全ての荷物を運び込み、しみじみと思った。
筋肉痛にもならずに済みそうだ。



「矢野さん、私も行きます。お礼を言いたいから」

「ん。分かった」

ホッ…

さっき、険悪な空気が漂っていたから、少し心配になったんだ。駿には、ちゃんと挨拶がしたい。












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