変わらぬ愛なんて、あり得ない!【甘い香りに誘われてⅡ】spin off
ピンポーーン

駿の部屋番号を押すと、返事はなく、エントランスの自動扉がスーッと開いた。

「美咲、俺はここで待ってるから、一人で行っておいで」

矢野さんが、共用スペースにあるソファを指差す。

「……うん」

「待ってるよ」

ジッと私の顔をのぞき込み、チュッと額にキスを落とした。

「行ってきます」

矢野さんの瞳をしっかり見て応える。




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