年の差恋愛
…茂が病院に着いた時は、日向は手術中なで、亜美は震えながら、隅の椅子に座って、両手を握りしめ俯いていた。

「…亜美」
「…茂、さ」

泣き腫らした顔を見て、一瞬顔を歪めた茂は、亜美を抱き寄せた。

「安藤部長は?」
「…腕を切られて…たくさん血が出て…」

そう言うと、また泣き出し、茂はより一層強く抱き締めた。

それから間もなくして、手術のランプが消えると、日向が出てきた。

部分的な麻酔だった為、亜美が駆け寄ると、薄っすら笑みを浮かべた。

「安藤先輩、ごめんなさい、ごめんなさい…私のせいで」

「…亜美ちゃんのせいじゃないだろ?」
「…私のせいです。私を送りさえしなければ、こんな事にはならなかった」

「…安藤部長、すまない…俺がついていれば、貴方を巻き込まずにすんだのに」

「…」

茂の言葉に、日向は一瞬顔を歪めた。

…その理由は?
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