年の差恋愛
「…片想いなら、止めとけよ」

健斗の言葉に、亜美は首を振る。

「…ううん、…今は片想いでも、…両想いになれるかもしれない」

「…片想いのまま、終わるかもしれない」

健斗の言葉に、困ったような笑みを浮かべ、頷いた。

「…そうだね。その確率の方が、断然高い」
「…俺にしとけよ」

「…ごめん、…ごめんね、健斗君。健斗君は、私にとって、いい友「…澤田」

最後まで言い終わらないうちに、亜美の名前を誰かが呼んだ。亜美も横にいた健斗も、その声に驚いて振り返る。

「…ちょっと、澤田借りてくぞ」

その声と同時に、亜美の手が、引っ張られた。

「…ちょっ…市来部長⁈」
「離してください。亜美、澤田は俺と「…澤田の言葉、最後まで聞きたいか?」

「…」

市来部長の言葉に、健斗は口籠る。…友達だと振られることが一番辛い。

「…行くぞ、澤田」
「…市来部長!離してください」

「…ピーピーうるさい奴だな。好奇の目に晒されたいなら、叫んどけ」

「…ゔ」

実際見られていること気づいた亜美は、口を真一文字に結んだ。

< 27 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop