年の差恋愛
3人でテーブルを囲んで、それぞれ思い思いの定食を食べながら、仕事の話をする。

「営業部は、どう?梓ちゃんは、何でもテキパキこなすから、凄く向いてる部署だと思うけど」

亜美の言葉に、笑顔で頷く梓。

「そうなのよねー。覚える事だらけで、頭がパンクしそうだけど、外回りで色んな人に会うのも、営業するのも、楽しくて仕方ないの」

「…そう、良かったね」

「…亜美は?総務部はどんな感じ?」

梓の言葉に、亜美は苦笑した。その微妙な表情に、梓は首をかしげつつ、健斗の方を見た。すると、健斗は笑い出す。

「…亜美に、総務部は向いてるよ。何でもマイペースにコツコツやるヤツだから、人事の人選は確かだよ」

「…そうなの?それじゃ、何で健斗は笑ってんのよ?」

「…だってこいつ、仕事中に切実な顔で俺になんて言ったと思う?」

なかなか言わない健斗に、梓はイラつきながら、その先を急かした。

「…市来部長って…怖い。だとさ。笑うなって言う方が無理だろ?」

健斗の言葉に、梓も笑う。笑いながら。

「…亜美らしい。先輩に、市来部長の事は聞いた事があるよ。堅物で怖い、鬼上司だって。黙っていれば良い男なんだけどなあ〜。まぁ、大人しい亜美には、市来部長は刺激が強すぎね。怒られない様に気をつけなさいよ」

「…もぅ、目をつけられてると思うけど」

亜美の言葉に、健斗は笑いっぱなしだった。
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