年の差恋愛
「…俺も、亜美が好きだよ。…でももし、不釣り合いだと言うなら、俺の方だ。亜美は若くて可愛い。俺みたいなおっさんには、亜美は勿体無い」

「そんな事!」

慌てて否定する亜美を見て、茂はクスッと笑う。

「…だけど、他の奴に負けないくらい、亜美が好きだ。亜美が嫌だと言っても、離してやれそうにない。それくらい好きだ」

「…茂さん」

不安で一杯の亜美の心がほんわかと温かくなるのが分かった。茂の言葉が嬉しくて、涙目のまま、はにかむと、茂も微笑み亜美の頭を優しく撫でた。

そしてまた亜美を抱き寄せた。

「…有坂さんは、確かに俺の元カノだよ。告白されて付き合っては見たけど、性格が全然合わなくて、3ヶ月ももたなかったな。しかも、ほとんど会う時間もなくて、自然消滅になりかけて、それじゃああんまりだと思って、俺から別れようって言ったんだ。前も、好きにはなれなかったのに、今更好きになるなんて、絶対無いから。俺は、亜美だけだよ」

亜美は、茂にぎゅーっと抱きついた。

「…私の全部、茂さんのモノにしてください」

亜美の爆弾発言に、茂は驚き目をパチクリさせた…が、亜美がどれだけ勇気を振り絞って言ったのか顔を見てすぐに分かった。
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