年の差恋愛

覚悟

…せっかくの休みは、ずっと熱が下がらず、茂はただ亜美の側にいた。心細い亜美には、それだけで嬉しかった。

…夜中に眼が覚めると、亜美の熱はすっかり下がっていた。ふと、ベッド脇に眼をやると、ベッドに寄りかかり、茂が目を閉じて眠っていた。

「…茂さん、こんなところで寝ていたら風邪をひいてしまいます。お願いですから、家に帰って寝て下さい」

「…ん、…いや、今夜は亜美の側にいたいんだ。気にせず寝ろ」
「…気になって眠れません」

目をこすった茂は、クスッと笑った。

「…よく寝てたけど」
「…意地悪」

「…ごめん、分かった。じゃあ、亜美の横で寝る。それなら問題無いだろ?」
「…え、シングルですよ?茂さん、体が痛くなっちゃう」

「…じゃあ、ここでこのまま」
「もぅ、分かった。分かりました。私の横でどうぞ」

渋々そう言えば、茂は直ぐに、亜美の横に潜り込むと、亜美をぎゅっと抱き締めた。

「…あったかい」
「…茂さん、冷たい。本当に風邪引きそうですよ」

「…じゃあ、亜美が温めて」

茂の言葉に、亜美は応えるように、茂をギュッと抱き締めた。
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