年の差恋愛
茂の言葉にハッとして、亜美は慌てて弁解を始める。

「エッ⁈いや…あの、そうなったらの話で…もちろん、茂さんにはずっと元気でいてもらわなきゃいけませんし、私もその方がいいし…あの…」

ゴニョゴニョと言っていると、茂はクスクスと笑い出した。

「…亜美に迷惑かけないように、努力するよ」
「…えっと…あの、無理しない程度に」

そう言って困ったような笑みを浮かべれば、相変わらず茂はクスクスと笑っていた。

「…あの」
「…ん」

「…茂さんは、私でいいんですか?まだまだ社会人としては駆け出しですし、右も左も分からないような、ヒヨッコの私ですけど」

「…うん、それはよく知ってる」
「…ゔ」

「仕事は、亜美のペースで頑張ればいいと思う。結婚をすれば、その先に、赤ちゃんだって出来るだろうし、両立が大変だと思うなら、子育てに専念してもいいし。亜美の性格を考えると、ずっと何にも動じないマイペースな亜美だと思う。それがいいんだ今も、これから先もずっと、そのままの亜美でいて。俺が好きになった亜美のままでいいんだ」

「…茂さん」

「…年は関係ないとは、言えない年齢差だが、それも踏まえて、亜美と一緒にいたい、いて欲しい」

「はい!もちろんです」

…こうして2人の気持ちは、覚悟は出来た。

…だがしかし、まだ、大きな壁を乗り越えなければならない。

亜美の両親。そして、茂の両親。
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