年の差恋愛
リビングに入ると、洋一が一人、ソファーに座ってテレビを見ている。

「…洋一、茂さん来てくれたわよ」
「…そこ座れ」

「…ぇ」

洋一の横の小さな1人掛けの椅子を指差した洋一、茂は驚きつつ、言われた場所に腰を下ろす。

「…あけみ、酒」
「はいはい」

「…あの」

洋一の行動に困惑しながら茂が声をかけた。

「…明日はどうせ休みだろ?飲め」
「…」

「心配しなくても、亜美にはあけみが電話してるから、朝まで付き合え」
「…お父さ「その呼び方はやめろよ」

最後まで言い終わらないうちに、洋一が茂を止めた。

「あんたの方が年上なんだ。お父さんとかやめてくれ。俺はあんたを茂って呼ぶから、あんたも洋一でいい」

「…はぃ、じゃぁ…洋一、さん」

…『さん』付けが気に入らなかったのか、洋一は舌打ちした。茂はなんとも言えない気持ちで、頬をかいた。

「…ほら、飲め」
「ぁ、いただきます」

その夜、洋一と茂は明け方まで酒を交わした。酔い潰れた茂は、そこで寝てしまい、洋一もまた、すこしだけ眠った。

…そして朝。洋一は、亜美を自宅に呼んだ。

「…洋ちゃん、おはよう」
「…おはよう、亜美」

「…茂さんは?」
「…まだ寝てる」

「…私をここに呼び出したのは、なんか意味がある事なの?」

亜美の言葉に、洋一は小さく頷く。そして…


…。

それから数時間後。茂が目を覚ました。
ソファーから体を起こした茂に気がつき、声が聞こえた。

「…おはよう、茂さん」
「…亜美、どうして」
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