年の差恋愛
…それから一ヶ月後、茂は、統括部長に昇進した。

統括部長は、個室に移る。亜美は総務部の為、離れ離れになるのだが、同じビルの中。遠距離になるとこはない。

そして今日から、総務部の新しい部長が来る事になった。

安藤日向（あんどう ひなた）26歳。

安藤商事の安藤社長の一人息子。そして…

「…よろしく、澤田さん…亜美ちゃん」
「…安藤先輩、どうして」

亜美が大学一回生の時、一年留学していた為、四回生を二回していた日向。

同じサークルに入っていた2人は顔見知り。と言うより、日向は、亜美をとても可愛がっていた。

そのうち2人は付き合うだろうと思われたが、亜美は日向を、優しいお兄さんだとしか思っていなかった。

日向もまた、亜美を妹のように可愛がっていたので、その時は、恋人関係になる事もなく、日向は卒業していった。

そして数年が経ち、まさか、こんなところで再会する事になるとは。

…しかも、日向が御曹司だったなんて知らなかった亜美は、ただただ驚きだった。
< 97 / 115 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop