特進クラスに入っちゃった!
入ってしまったハイレベル中学校
始めてのテスト
(こんなにレベル高かったっけ……やばい、わからん……)

一人の中学生がテスト中、心の中でそう呟いた。

(ええい!やけくそだ!鉛筆転がしてやる!!)

ころころころ…………②

(②か……これにかけるしかねぇ!)

少年はテストの答案用紙に心なしか大きく②と書いた

(ふぅ……って、まだあったんだ!こんなところで人息着いてる場合じゃねぇ!うわぁ、あと二十問近くあるのか……時間は……)

少年は真剣にテストを見守る教員の上にかけてある時計に目をやった。

時計は少しずつ針を動かしながら、もうすぐ10:50になろうとしていた。

(始まったのは10:10からで五十分だから……ええっと…だめじゃん!!もう時間がない!くそぉ……)

少年はテスト最中にも関わらず机に顔を伏せてしまった。

(終わった……だめだぁ~~~~)

キーーンコーーンカーーンコーーン
キーーンコーーンカーーンコーーン

少年の耳に残るようなチャイムが学校中に響きわたる。

「はい。試験終了。一番後ろの人、回答用紙集めてきて。」

テストの列で一番後ろにいる少年は憂鬱な表情で立って前にいる人のテストの回答用紙を受け取りに行った。

「どうしたんだよ健。そんな不機嫌な顔して、出来なかったのか?」

テストを集めるときに前の席にいた中野に声をかけられた。

「もう、ボロボロだぜ……。やばいだろ。難しすぎだろ」

「そうか?結構普通だったけど、まぁこの英語は選択問題少なかったけど、やばいってレベルじゃないだろ?」

「そうかぁ?……」

続ける言葉がなくなって、テスト集めに戻る。テストが終わると色々な声が教室を飛び交う。

「難しかったねー。リスニングめっちゃ早くない?やばいんだけど笑」

「リスニングは早かったね。でも長文も凄く長かったね。あれは、ちょっと時間かかったかな……」

「それより、あの作文のお題やらしいよなぁ。地球温暖化について、現状説明と具体的な解決案を答えよとかさぁ、すげーわ。」

教室に様々な意見が飛び交う中で健は、先生に回答用紙を持っていった。

「お疲れさん。…………ありゃ?解答スッカスカだぞ?」

「(ギクッ)すいません。ちょっとお腹いたくて集中できなかったんですよ。」

「なら、仕方ないが……。体調悪くなったならちゃんと言えよ?大病だったらしゃれにならんぞ。」

「はい。次からはちゃんと言います。ありがとうございました。」

教壇に背を向け歩き出すと、同じ列の女子に声をかけられた。

「健君大丈夫?お腹いたいの?」

「!?……だ、大丈夫だよ。ありがとう。藤野さん」

クラスで、一番美人の藤野さんに声をかけられた。少しビックリして嬉しかったがそんなことは今はどうでも良かった

そういいながら自分のいた後ろの席に戻っていった
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