冬の魔女と日だまりの姫
冬の世界の招待状
むかしむかしあるところに。
ひとりぼっちの魔女が、冬の世界でひとりきりで生きていました。
あるとき、一冊のお伽噺を拾い、人の温もりというものに憧れてしまいました。
「わたしと同じ世界を」
憧れたものをすべて持っていたお姫さまに、自分と同じ世界を。
そんな思いで、魔女はお姫さまを自分の世界へと招待しました。
やって来たお姫さまは、とても美しく、やさしく、温かかったので、魔女は彼女を好きになりました。
お姫さまと、穏やかな時を過ごし、幸せだと思い始めたころ。
お姫さまの国の将軍が、魔女を討ち、お姫さまを救出するためにやって来ました。