冬の魔女と日だまりの姫
たった一冊の絵本。ただのお伽噺だと。
王様たちは信じないけれど。
お妃さまたちは、お姫様たちは、知っています。
心優しい魔女が、美しく輝く白銀の雪景色の中で待っていてくれていることを。
そこでは穏やかに時が流れることを。
いつまでも絶えることなく訪れる、大切な友人の子どもたちに、魔女は幸せな日々を過ごしました。
そうそう、最後にもう一つ。
春に住むお姫様たちが訪れるようになってからは、冬の世界にもときおり陽が射し込むようになったそうですよ。