百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜


ぞわわっ!と、芝狸の尻尾が逆立った。


『あれじゃ………!あの宝石じゃ!

あれを手に入れられれば、わしは願いを
叶えられる…!』


それを聞いて、遊馬が芝狸に尋ねる。


「竜ノ神を鬼火銃で浄化すれば、宝石が手に入るんでしたっけ…?」


芝狸は、無言で頷いて答えた。


『鬼火銃で撃っても、妖界に戻るのは竜ノ神だけで

奴の宝石は浄化されずにこの世に残るのじゃ。』


そうなんだ……!


じゃあ、それを手に入れることが出来たら…

願いを叶えることが出来る………!


ドキドキ、と心拍数が上がった。


…緊張するけど………

やるしかない!


私たちが、さっ、とネックレスを鬼火銃に
変えた

その時だった。



「……まさか、あの大量の手下と八雲を倒してくるとはね…。

まぁ、時間稼ぎにはなったか…。」


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