百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜
!
その場の空気が変わった瞬間
紺が、ドッ!と黒い瘴気を遊馬たちに放った。
それを紙一重でかわした遊馬と雅は、紺に向かって鬼火銃の引き金を引く。
パァン!パァン!
銃声とともに、金と銀の弾丸が飛んでいく。
…!
事務所とカンパニーが共闘してる…!
これなら、勝機があるかもしれない…!
…どうか、みんな無事でいて……!
周くんが、私に向かって走り出した。
それを見た紺が、周くんに向かって黒い瘴気で出来た矢を放つ。
!
私が、っ!と息をした瞬間
周くんを庇うように遊馬が飛び出した。
雅が、遊馬に当たりそうになった矢を鬼火銃で撃ち落とす。
「お前の相手はこっちだぜ、紺!
周の邪魔はさせない…!」
遊馬が、そう言って紺に鬼火銃を連射した。
放たれた弾丸を全てかわした紺は
不敵な笑みを浮かべながら攻撃し続ける。
『…君たちに私は倒せませんよ。
悪あがきは今のうちにやめなさい……!』