百鬼夜行 〜王子と狸と狐とアイツ〜


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学校に着くと、私は下駄箱の近くにある時計を見上げる。



…今日は遅刻じゃない。


当たり前だよね。


入学早々二日連続で遅刻なんて、ありえないもん。



すると、聞き覚えのある声が後ろから聞こえた。



「おはよ、佐伯さん。」



私が、ばっ!と振り向くと

そこには王子スマイルを浮かべた周くんがいた。



朝から運いいな〜!



「お…おはよ!」



私が返事をすると、周くんはちら、と私の首元のネックレスを見て言った。



「ちゃんとつけてくれてるんだね“それ”。」



私は、こくこく、と頷く。



わーい、周くんとお揃いだ!



その時、ふとあの変態男の顔が浮かぶ。


そうだ、アイツのことを聞いてみよう。


私は、周くんに向かって尋ねた。



「あの、周くん。」


「ん?なに?」



私は、鬼火銃のネックレスを指しながら言った。



「これ、銀色のもあるの?」


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