紅いワイン

 そんな豪邸の二階のリビングの細長いテーブルで

 珠里子、秀三、零の三人が夕食を食べていた。

 季節は十二月の上旬。

 葉のない木の細い枝たちが、冷たい風に揺らされ、さわさわと音を立てていた。


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