紅いワイン

 泣き崩れる珠里子と二人のメイド。

 堅い表情の秀三。

 無表情で美しく妖しい零。

「それでは、私はこれにて失礼します」

 と言って部屋を出ようと歩きだした御手洗に、珠里子は驚いて「零を逮捕してくださらないのですか?」と聞いた。

 御手洗は立ち止まり、振り向いた。

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