冬の終わりに咲いた花
退屈な入学式も終わり、今は教室で自己紹介をしている。
睡魔と戦いながらも必死に内容を考えていると私の番が回って来た。
「え、と初めまして〜にしはらしずくです。ファッションとかメイクとか好きです。あと趣味でギター弾いてます。仲良くしてくださ〜い。」
パチパチと雑な拍手が鳴ったかと思うと早くも次の子が話し始ている。
することもなくボーっとしていると隣の席の子に話しかけられた。
その子は明るい茶髪にオン眉で肩までの髪をクルクル巻いていた。
「雫ちゃんだっけ?私、浜田ひなの。よろしくね〜」
「よろしく。ひなでいい?」
「いいよ。私しいちゃんって呼ぼ〜笑」
「オッケー笑」
「しいちゃん部活何入んの?やっぱ軽音?」
「うーんそうだなあ……
そんなこんなでひなのとずっと話しているといつの間にかHRが終わっていてそのまま一緒に帰ることになった。