冬の終わりに咲いた花
あれから1ヶ月が経とうとしたある日
私は日直の仕事を終えて教室に入った
「あれ、待っててくれたの?」
「うん、ちょっとね〜」
そういうとみんなはベランダの元いた場所に戻ってさっきと同じ方を見つめている
「なに見てんの〜?」
「あれ!」
「かっこよくない?」
そういった愛の視線の先ではテニス部の男の子達が自主練をしていた。
「あの子!3組の真島くん!愛の推しメン!」
「え〜チャラ〜」
「いやいやそこが良いんだし!」
「あ、のんちゃんは圭先輩一筋だもんね〜」
「ちょっとやめてよ!」
「え、うそ!どの人?!」
「あの人〜〜!!」
「愛!」
「「さわやか〜」」
「良いじゃんお似合いだよ」
「そういう雫は?誰か良い人いないの?」
「今はまだいないかな」
「そんな雫ちゃんに良いお話があります!」
「あのね、ゆうちゃんの友達が雫ちゃんのこと可愛いって言ってたよ」
「ゆうちゃんて、ひなの彼氏?」
「うん!ね、今度会ってあげなよ」
「え〜でも…」
「はい、決定〜!!!」
「ちょ、ひなの!…もう…」
こうなったみんなはもう止められないからな…
結局私はその子と会う約束をしてしまった。