PureLove
結果は勿論。
由宇と裕也。亜季としろたん。私と結城君のペア。



それぞれ、お化け屋敷に入ってく。


そして、私達の番。


「…大丈夫?」
何かを悟ったのか結城君が聞いてくる。

「うん、平気。折角来たんだし楽しまないと」


覚悟を決めて、お化け屋敷に入ってく。




薄暗い景色。
覚悟を決めて入った筈なのに途端に恐怖心が襲ってくる。


私は思わず、結城君の裾を掴んでしまった。


「…裾、掴むのやめてくんない?」

「あ…ごめんなさい」

私はいそいで裾を放す。
きっと、怒ってる。
暗やみで顔が見えにくいけど。
苦手なの無理して入って恐くなって裾捕まれてたら、たまったもんじゃないよね。…最初から入んな。って思うよね…

「…ほら、手」

「え…?」

怒られると思っていたのに代わりに差し出された手。

「裾捕まれるより、いいから。」
「あ、うん…」


私は結城君の手を借りた。
伝わってくる体温に、不思議と恐怖心が和らぐ。


「…俺が傍にいるし、恐いなら俺にしがみついてくれて構わへんよ。」
< 17 / 30 >

この作品をシェア

pagetop