PureLove
結局、お化け屋敷と変わらないペアで観覧車に乗る事に。



「…今日は有難う」
「ん?」

観覧車の中。私と結城君は向かい合って座ってる。

「色々と。…ごめんね、つき合わせて」

私が、謝ると。
結城君がふっと笑った。

「ええよ。…楽しかったし。川木の意外な姿見れたしな」

「あー…すいません。」

「…でも、今回のは成功ちゃう?」
「え?」
「高橋としろたん。ええ雰囲気やったから。多分…あれ両思いやで」


…私も薄々感付いてた。結城君って意外に勘がいいのかな?


「そうだと、嬉しいんだけどね。…由宇と裕也はどう思った?」

「………神崎の気持ちは前から気付いてたけど、裕也は………他にいるみたいやからな」


………結城君は何処まで勘がいいのだろう。人をよく見てるんだね。


「…由宇の気持ち、知ってたんだ。裕也、好きな人いるの?」

「………知らんかった?」
「あ、うん。初耳。」

「ほな、この事は黙っててな。」

「うん?…いいよ。」



思えば、結城君とこんなに話すのは初めてかもしれない。
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