居場所をください。
それから私は長い長いレコーディングを済ませ
歌番組の生放送を終わらせ
マンションへ帰ってきた。
「貴也、帰ってる?」
「マンション送ったって。
あいつが出歩いてなければいるはず。」
「そっか、わかった。
じゃーね。」
私は長曽我部さんの車を降りて
マンションへ入った。
とりあえず……………自分の部屋だね。
プレゼント部屋に置きっぱなしだし。
私はエレベーターにのり
自分の部屋へと急いだ。
23時半……………
帰りに少し渋滞にはまり
予定より遅くなってしまった。
そういえば、貴也起きてるのかな…。
今日朝早かったからもう寝てたり…。
ありえる。あの人朝早いと寝るのも早い。
私はそんなことを考えながら
自分の部屋の鍵を開け
真っ暗な玄関に明かりをつけてリビングへ向かう。