居場所をください。



リビングにつき、とりあえずソファに荷物を置いて


……………今から部屋に行って

迷惑じゃないかな。


23:35……………


迷ってる暇はないか。

とりあえずプレゼント~。


私は寝室のクローゼットに向かった。



「おかえり。」


寝室のドアを開けると


「え、貴也?

なんだ、びっくりしたー。」


いきなりおかえりとか言うから

肩思いっきり上がってしまった。


「…なんでベッドにいるの?」


「寝てた。

美鈴が帰ってきた音でさっき起きたとこ。

勝手にベッド借りてごめんな。」


そっか…よかった。


「そんなことは全然いいよ。

靴もなかったしびっくりしたけどね。」


「美鈴、前玄関に靴が出てるの嫌だって言ってたしな。

俺の置場所までできてるし。」


「はは、そうでした。」


「ここも、すっかり俺の住みかだよな。

俺の靴の置き場があって、俺の食器があって

部屋着があって歯ブラシあって。」


「枕もね。」


「あぁ、そうだな。」


「貴也の右側は私の指定席だね。」


ベッドもソファも靴置き場も歩く位置も。


「そうだな。」


そんな日常が幸せだ。



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