居場所をください。
「ってことで練習な。」
「え?」
私が理解する前に
貴也の唇が私の唇と重なった。
しかも長い…。
明らかにいつもとは違った。
「……………はぁ…」
やっと離れた唇。
「こ、こんな長いのするの?」
「さぁ?」
なぜか余裕で楽しそうな貴也。
そんな楽しみなのか、とちょっとむかつく…。
「じゃあ練習の必要ないじゃん。」
「いいじゃん、俺誕生日だし。」
「意味わかんな…」
私が言い終わる前に
また重なる唇。
貴也、こんなキスする人だっけ……………
いつもと違う貴也に困惑する。