居場所をください。
俺は美鈴の手を握り食堂を出た。
「ねぇ、貴也何かあったの?」
「なんで?」
「さっき、隼也が…」
「あぁ、仕事のこと。
大したことねーし長曽我部さんも知ってるから。」
「そっか。」
長曽我部さんの名前を出すだけで納得する美鈴。
ほんと、単純だし長曽我部さんへの信頼はすげーよな。
俺はそんなことを考えながら
階段を降りた。
「でもなんで会社にいたの?
貴也午後から撮影でしょ?」
美鈴にそういわれて
俺は立ち止まりすぐ横にくる美鈴に
キスをした。
「会いたかったから。」
俺らしくない言動に
固まる美鈴。
「……………いい。」
「は?」
「そういう貴也いいよ!」
「はぁ?なにいってんの?
ついに頭おかしくなった?」
「なっ!せっかくほめてるのに
素直に喜びなさいよ。」
ばーか。大喜びだっつーの。