居場所をください。



歩いて30分……………

渋谷へと到着した。


「ところでどの曲買うの?」


「全部買ってこいってよ。」


私たちは誠くんのバイト先のお店へ入った。


「全部!?」


「俺も驚いた。さすがに。」


全部って…。


「いらっしゃいませー!」


ん?


「あ、誠くん。」


いたんだ。


「デートかよ!しかもバレバレだし。」


「声でけーよ。」


「それより貴也、おばさん大丈夫かよ。」


「え…あぁ、まぁ…。」


「おばさんどうかしたの?」


「美鈴ちゃん知らねーの?」


「え?」


「誠。」


貴也が誠くんを止めると

誠くんはなにも言わずに仕事へと戻った。


「…なに?」


「……今日実家まで送ってったら

ぎっくり腰になった。」


「ぎっくり腰?若いのに?」


「若くはねーけど。

俺仕事あったから誠んちに病院連れてってもらったんだよ。」


「あぁ、マスター?

そうなんだ。

ぎっくり腰って癖になるっていうし

大丈夫かな。一人でしょ?」


「まぁ…でも向かいが誠んちだし

色々頼んではいるけどな。」


「え、そんな近いの?」


「まーな。」


へぇ…。



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