居場所をください。




それから貴也は本当に

私の曲全部CD+DVDタイプのものを取り

レジに行った。


レジには誠くん。


「…お前こんなに買うの?

しかも彼女のを。」


真顔でそんなことをいう誠くん。


「俺じゃなくて母さん。

頼まれたんだよ。」


「おばさんか。動けねーもんな。」


うん。ぎっくり腰じゃさすがにね。

若いのに辛そう。


「朝は元気だったのにねぇ…。」


「美鈴ちゃん、貴也の母さんと会ったの?」


「うん。貴也んちに泊まりきてて

昨日の夜呼ばれたの。」


「へぇ。俺には教えてくれねーのに

女は連れこんでんのか。」


「お前は絶対呼ばねーから安心しろ。」


「いや、呼べよ。」


「まー来ても俺ほとんどいないけどな。」


「夜ならいるだろ。」


「貴也、毎日私のとこ泊まり来てるから。」


「は!?

……………えっちだな。」


「ちげーよ。」


……………まぁそういう想像されても

仕方ないでしょう。


本当に違うけどさ。



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