居場所をください。



「なんで18日?」


貴也が聞いてきた。


「だって誕生日当日は彼女と二人がいいでしょ?」


「あぁ、そういうこと。

つーか焼肉二人でいくわけ?」


「夏音も来ると思うよ。

いつもセットだもん。」


「ふーん。」


貴也は車だというのに

手を握ってきた。


たまにある、こういう甘いところが

すごく好き。


「撮影、楽しみだね。」


「そうだな。」


貴也は優しく微笑んで言った。

冷めてるときと優しいときの差が激しくて

こんなことでもまだ胸をときめかせてしまう。



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