居場所をください。



「遅かったな。」


寝てるかなー、と少し期待した私はばかだった。

貴也はソファに座って待っていた。


「……………もう寝るから。」


私は冷蔵庫から水を取り出して

寝室へ向かった。


「避けんなよ。」


私はその声に足を止めた。


そして貴也がこちらに歩いてきた。


「ごめん。

……………嫉妬ばっかしてごめん。

俺いっつも嫉妬して美鈴を困らせたな。」


「……………ううん、私こそごめん。

帰るの遅くてごめん。

嫉妬させてごめんね。

待っててくれてありがとう。」


私はそういって貴也に抱きついた。


「…夜はあんま俺のそばから離れんなよ。」


「うん。」


「…キャラじゃねーけど

すっげー好きだから。美鈴のこと。」


「うん、私も。

高橋といてもね、貴也のことばっかり考えてて

貴也の話ばっかりしてた。

貴也の話を聞いてもらえるのが嬉しくて

ずっと話してたの。ごめんね。」


「なら許す。」


「ふふ、ありがと。」


「寝るか?」


「もうちょっとこのまま…。」


貴也の体温が心地よくて

貴也の香りが好きで

離れたくない。



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